マンションの室内でひび割れを見つけると、多くの住民が不安を感じるのではないでしょうか。特に賃貸の場合、どこに連絡すべきか迷うこともあるでしょう。室内のひび割れには様々な原因があり、その危険度も異なります。主な原因としては、建物の経年劣化が挙げられます。コンクリートは乾燥すると収縮する特性があり、この収縮によってヘアクラックと呼ばれる細いひび割れが発生することがあります。また、温度変化によってもコンクリートが膨張・収縮を繰り返し、ひび割れが生じることがあります。 さらに、日常生活における振動も原因の一つです。窓やドアの開閉は頻繁に行われるため、その周辺の壁にひび割れができやすいとされています。地盤沈下や地震などの外力によっても、ひび割れが発生する可能性があります。特に、地震によるひび割れは、表面だけでなく構造体にまで及んでいる場合があり、高い危険性を伴うため、早急な点検と補修が必要です。 ひび割れの危険度を見分けるには、その幅や深さ、発生している場所が重要です。幅が0.3mm以下で髪の毛のような細さの「ヘアクラック」は、緊急性が低いとされています。しかし、0.3mm以上のひび割れや、深さが4mm以上のひび割れは、構造体に影響を及ぼす「構造クラック」の可能性があり、専門家による調査が必要です。内部壁、特に湿気や水分の多い場所に生じたひび割れは、放置すると水分が内部に滞留し、構造が劣化する可能性があるため注意が必要です。 もし室内のひび割れを発見したら、まずは管理組合や管理会社、大家さんに速やかに報告しましょう。特に賃貸の場合は、勝手に修理を行うとトラブルの原因になることがあります。専門業者に依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、実績や専門性、アフターサービスなどを確認することが大切です。適切な対応をすることで、マンションの安全性を守り、安心して暮らすことができるでしょう。
マンション室内のひび割れ、その原因と対策